レイニーデイ イン ニューヨーク

これを書いている今日はレイニーデイ、明けない今年の梅雨、長湿気。
昨日もやはり雨であったが、ウディアレンの新作映画「レイニーデイ イン ニューヨーク」を観てきた。

ウディアレンの新作は毎年必ず観に行くようにしている。
というとマニアックに聞こえるかもしれないが、ほんの10年ぽっちの浅いファン歴だ。
二十代の当時、就職するのが悔しくて、就職活動と評して色々な興味あるものを見聞きした。それを大学では自己分析の期間とも言ったが、遅くきたモラトリアム。
その頃にウディアレンを知った。

ニューヨークタイムズ誌へのジョークの投稿に始まり、スタンダップコメディアン、そして映画の世界へと駆け上がった天才。
いや、駆け上がって、その地位に居続けしている稀有な存在。
主演、脚本、監督なんでもこなす、才能の塊。
年一本の撮り下ろし→発表
をルーティンとする鬼才。
週末はクラリネットの演奏という習慣まで欠かさない。

天才にスキャンダルはつきもの。昨今も世を騒がせている。それが為に「年一本の撮り下ろし」は停滞したか、それでも御歳84歳、止まることを知らない。

新作、「レイニーデイ イン ニューヨーク」
最高傑作だと思う。

一応、全ウディ作品を観てきた私。
アカデミー賞に名を連ねた「マンハッタン」も「アニーホール」も、
どちらかというとマイナーな、「カメレオンマン」も好きなのだけど、
今作は過去の作品群を踏襲しつつ
円熟味を華やかに纏った現代の作品と捉えた。

因みに脇を固める俳優陣も華やか。
海外の俳優の名前を覚えるのは苦手だが敢えて書くと、
セレーナゴメス、ジュードロウ、
世の人気俳優が、
やはりウディアレン監督に憧れて出演している。

84歳で最高傑作を撮るとはなんと幸せな人生!
決して本人はそんなこと思わないキャラクターだが、
晩年まで現役というのが当たり前の一落語家として、その存在はやはり憧れの的だ。

今作の映像美、その色彩は近作の「女と男の観覧車」の光と影を思わせる。
セントラルパークで主人公が乗る馬車からはどうしても「マンハッタン」を連想する。
故郷ニューヨークで再び撮っているという感動もある。
「誘惑のアフロディーテ」を想いクスリとしつつ泣ける娼婦の人生、
「カフェソサエティー」で見せる芸能の世界の裏側。

良い!!
急にウルっときた。

久しぶりの映画鑑賞。
と言っても映画館に行くのはウディ作品がほとんど、という矮小な好奇心の私だけど、、

これは胸を張って人に薦めたい。
出来れば雨の日に。

落語家・柳亭市寿 WEB

柳亭市馬 門下 二ツ目 (一社)落語協会所属