新宿九日目


雨の末廣亭も乙ですな〜
しかし足元は大変。
この雨のなか来てくださるお客様
有難いです。

そしてお洒落なカフェに
僕らを連れて行ってくださる
つる子姉さん。
有難いです。(写真はその時のもの)

高座は「転失気」。

最近ネタ選びが楽しくなってきました。
その日に出た噺を避けるのもそうですが、

お客様の雰囲気、
御常連のお客様が客席に居て
過去に自分がやったネタとの照らし合わせ、
自分の決め事との闘い、、、

そうして選んで、高座にかけてみる。
それにお客様が反応してくれる。

ボーリングのレーン、
こう投げたらこう曲がるかな、
と予測して投げるその重い球のように
どうなるかはやってみないと
わからないのですが
伸るか反るか
それが楽しいんですよね。

私、ボーリングは大の苦手なんですが!
前座修業で経験させて頂いた、
「この師匠はこの間でお茶を出せば喜んでくれるかな」

それがストライクになる日もあれば
ガーター・ガーターになることもある。

それって寄席だけじゃなく
結局人生の至る所に潜んでいる
座敷わらしのような可愛い奴なんでしょう。

だから遊びゴコロ、余裕、軽さ が
必要でもって
また
その戯れを他人が聴くと心地いいのでしょう。

寄席の桟敷わらし、いや座敷わらしと
遊べるような芸人になろう!

正楽師匠に飲ませて頂き、
新宿の街のネオンが
雨にぬれても♪
を奏でる。

新宿もあと一日、
思い残しのないよう
明日は身を委ねよう。

落語家・柳亭市寿 WEB

柳亭市馬 門下 二ツ目 (一社)落語協会所属